“空手界のきゃりー” 植草の前歯が復活!その方法とは?
9月4日(金)から6日(日)、横浜文化体育館で18歳以上の選手で行われる「第13回アジアシニア空手道選手権大会」に向け東京・辰巳の空手道会館にて8月19日から21日まで選手強化合宿が行われているが、その合宿に参加している空手界のきゃりーぱみゅぱみゅこと植草歩(2014年 世界大学空手選手権 -68kg級 女子組手優勝、同年全日本選手権準優勝)が記者の質問に笑顔で応じてくれた。
その際に光る前歯、元に戻っている!?
今年6月空手のPRイベントの組手の最中、相手の拳が前歯に当たり、マウスピースをしていないことも手伝って、前歯一本が横に真っ二つに折れ吹っ飛んでしまったのだ。
植草は空手界のアイドルとして注目を浴びているが、社会人としては高栄警備の社長秘書としての顔もあるため心配された。
前歯はもちろん元々あった自分の歯だ。歯の復活について植草は
「こういう場合、乾かしてはいけないと聞いたことがあったので歯が折れたあと、すぐにジップロック(生鮮物などを保存するジッパー付のビニール袋)に入れ歯医者に直行しました。すぐにつけてもらい治りました」という。
植草の歯を診ている、日本大学松戸歯学部付属病院のスポーツ歯科の歯科医で空手のナショナルチームのメディカルドクターである鈴木浩司氏に折れた歯は本当に復活するのかを聞いてみた。
「植草選手の場合は、前歯の白い歯が横に真っ二つに折れましたが歯髄(しずい)に達していなかったため強い接着剤でつけて修復します。その場合は乾燥しても大丈夫なんですが、念のため折れた歯や破片をしっかり拾って袋に入れるのは良いことです。歯髄に達していれば歯の神経を虫歯の時のように抜くことになります。気をつけなければならないのは歯茎から歯が抜け落ちた場合です。
その場合は乾燥は厳禁です。すぐに歯を保存液(市販のティースキーパーなど)につけます。すると24時間、歯根膜の細胞の活性が失われないのです。それがない場合、牛乳につける(6時間ほど持つ)、あとは口の中に入れておくなどします。
その際、注意すべきは水道水で洗わない。20秒以上洗うと水道の塩素で細胞が死んでしまいます。その保存方法を守り歯医者に行って再生治療し回復させます」という。
歯は大きく分けると表面がエナメル質、その奥は象牙質、更にその奥の中心部が神経が通っている歯髄の3層構造になっており、見えている歯が折れた場合、エナメル質と象牙質の部分は自然回復しないため人工的に接着することになるのだが、植草の歯のように自分の歯での自然な修復が可能だ。
日本大学松戸歯学部付属病院ではスポーツ歯科診療として歯科治療,歯科健診,そしてマウスピースなどの製作も行っている。